気になるバイクニュース。

世界のバイクニュース、MotoGP最新情報、各メーカーの新車情報などを紹介しているブログメディアです。

★ホンダRCV1000R 2015年までアップグレードは無し。

Sponsored Link

パワー不足がずっと叫ばれているホンダのプロダクションレーサーのRCV1000R。どうやら今シーズン中のアップグレードは無しのようです。

シーズン終盤に1台だけ改良版を投入して、その時点で成績が一番良いオープンクラスのライダーにこれを供給というのは残酷というかなんというか。。

 

f:id:teletele916:20140522141643p:plain

GPOne.comによると、ホンダのプロダクションレーサーのRCV1000Rは最終的にはアップグレードされるものの、それは2014年内には起きないということだ。

RCV1000Rのパフォーマンスは、それを100万ユーロ(約1億3800万)で購入したチームからすると失望的なもの以外の何物でもないだろう。チームはそれと同時にこれを操縦するライダーの契約金も支払っているわけだが、ホンダから開幕前に発表されたファクトリーのRCV213Vからベストタイムで0.3秒落ちというタイムには程遠い結果が続いている。

 

過去5戦の中で、RCV213Vの最低ラップタイムとRCV1000Rの最速タイムとの間には平均して0.73秒もの差があるのだ。

チームはこれに不満の声を上げ、ライダーからはパワー不足の声が噴出している。彼らが同じ条件のオープンクラスで戦いながらも、良い成績を残しているフォワードヤマハヤマハ機に関心を寄せるのも無理からぬ話だろう。

 

ヤマハのオープン機の戦略であるM1機のエンジンとシャーシを提供してオープンソフトウェアで走らせるという道を、ホンダもどうやら追従する流れのようだ。

来年からホンダのプロダクションレーサーはRCV213Vと同じエンジン(ニューマチックバルブを搭載)で、シームレスギアボックスが搭載されていないだけのパッケージでの参戦となる予定だ。

 

ヤマハは既にこの方式をとっているわけだが、ホンダが来年からプロダクションレーサーにRCV213Vのエンジンを提供するというのは、2016年からのオープンソフトウェア使用が義務付けられているレギュレーションで戦う上での布石と言えるだろう。

 

とはいえ、ホンダにとって非常にセンシティブな技術であるシームレスギアボックスは、プロダクションレーサーには提供されない。

ただ、ニューマチックバルブは現状のRCV1000Rの一番の問題であるパワー不足の解消には多大な貢献をするだろう。プロダクションレーサーを走らせるライダーからの不満の多くは加速性の悪さであり、ファクトリーのRCV213Vとの最大の違いはここにあるからだ。

 

ニューマチックバルブはアグレッシブなカムプロファイルと優れたバルブの開度により、中低域でのパワーとトルクが向上する。これによってエンジンのレブリミットはさらに高くなり、さらに多くの馬力を引き出す事が可能となる。

 

GPOne.comによると、ホンダはおそらく茂木戦のあたりで、アップグレードしたRCV1000Rを1台だけ用意し、ヘイデン、アオヤマ、レディング、アブラハムの中で、その時点で最もポイントを獲得しているライダーにこれを与え、2014年シーズンの残りを戦わせ、そのライダーのインプットによって2015年型のRCV1000Rをさらにアップグレードさせるという計画のようだ。