★MotoGP2014 ル・マンGP 決勝後プレスカンファレンス 全文インタビュー
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さて、等ブログでも恒例となってきたプレスカンファレンスのインタビューの全文翻訳です。
バウティスタの英語がやたらと聞き取りにくかったのと、何故か途中でサッカーの話題になったりと謎展開がありましたが、バウティスタはサッカー大好きなんでしょうか?
マルケスの乗るRCV213Vはなんでも二輪駆動という噂が囁かれているそうな。。
Q
「まずはマルケスにお聞きします。今週のレースを沸かせてくれましたね。最初の一周は大変でしたね。」
マルケス
「そうですね。序盤の出来事は予想していなかったです。最初の1周でミスをしてしまいました。特に1コーナーの進入で他のライダーに一気に抜かれてしまいました。ロレンゾに抜かれた時に外側に押し出された格好になってしまって、ロッシが先頭でレースを引っ張っているのが見えました。なんとかロッシや先頭集団に追いつこうと必死で走りました。一台一台抜いていってなんとかロッシに追いついて。。(※ここでマルケスが被っていた帽子がマイクに落ちる)」
Q
「それではもう一度、最初からお願いします(笑)」
マルケス
「いやいや(笑) それで、ロッシに追いついてからバトルを期待していたんですが、ロッシがミスをしたのでそのままトップになり、後はひたすらリードを作ることを考えて走りました。」
Q
「バトルがあるほうがレースは楽しいと思ってますよね。」
マルケス
「ええ。それはもちろんそうです。実を言うと今日は28周全てをリードして走ろうという戦略ではなかったんですよ。でも9位とか10位で走行することもまたプランでは無かったんですけどね。とにかくル・マンGPは全体を通じて非常に良い調子でした。次のムジェロは去年苦戦した場所ですが、今は調子が良いので良い結果を出せると思います。」
Q
「ムジェロでは観客が”誰か”を協力にサポートするでしょうね。」
マルケス
「そうですね。(笑)ムジェロはロッシのホームコースですからね。ロレンゾもムジェロはずっと速いですし、ダニも100%の調子に仕上がってくるでしょう。とにかく勝利を目指しますが、もし勝てなかったとしてもポイント上のアドバンテージを保ちたいと思います。毎回優勝できるわけではないので、たまには表彰台に上がれるだけでも満足しないと。(※ロッシ横で笑う。)」
Q
「5戦最年少で優勝を遂げたライダーとなりましたね。おめでとう。それではヴァレンティーノ・ロッシ、150回目のプレミアムクラスでの表彰台、そして今回も2位表彰台という結果ですね。
ロッシ
「嬉しいですね。150回目というのは大変なことだし、200回目も見えますよね。これだけキャリアを重ねても強いライダーで居られることが嬉しいですし、今シーズンは特にハードに自分を追い込んでいます。今回のレースは本当に良いレースが出来ました。特に序盤の良いスタートが良かったですね。ブラドルとドヴィツィオーゾの二人を抜くことが出来れば自分のほうがペースが速い事はわかっていたので、ブレーキングが今回は非常に強力だったこともあって抜くことが出来ました。本来であれば32秒台33:0秒台で走りたかったんです。というのも少しでもペースを落としたらマルクが後ろから来ることはわかってましたからね。だからとにかく自分の限界まで攻めて走りました。」
「今回レースの中で一箇所だけミスをしたんですが、そのミスが致命的でした。ターン9でブレーキで少し深く突っ込み過ぎてバイクを止められなかったんです。そこでマルクに抜かれてしまったので、今回のミスは本当に痛恨の極みですね。今日は調子も良かったしマルケスと十分に戦えるコンディションだったんです。もちろん彼に勝つのは凄く難しいことだったとは思いますけどね。今回彼とバトルができていれば、それは数周の間だったかもしれないけど凄く楽しかったでしょうね。ああいう形でのオーバーテイクは、彼には簡単過ぎましたね。とはいえ良い結果を残せたとは思っています。金曜の後からバイクをかなりいじって戦闘力をアップ出来たわけですから。マルケスがやはり非常に強いので、ムジェロではさらに頑張らないといけないでしょう。」
Q
「5戦で3回の2位表彰台という結果は喜ばしいですよね。」
ロッシ
「素晴らしいですね。オースティンでは簡単に表彰台に行けましたし、アルゼンチンでは単純に僕自身が速かったですからね。ただミスをしてしまったので4位に終わりました。つまり今年はどのレースでも戦闘力があるということです。今年はバイクに凄く気持ちよく乗れていて、予選でも1位を獲得したことはまだないものの限界まで攻められていますね。5戦で3回の2位表彰台は良いですね。このまま25ポイント(優勝)が取れるようなレースをしたいですね。」
Q
「次のムジェロは、あなたに取ってスペシャルなサーキットですよね。」
ロッシ
「もちろん。ムジェロは自分にとって特別な場所なので優勝をしたいですよね。ロレンゾが過去3年間勝っているので期待出来ますよね。ヤマハに相性が良いサーキットですからね。ホンダ、マルケスの組み合わせは強力ですし、勝つのは難しいとは思います。22の頃の自分で戦えればとは思いますが、彼がいるからこそモチベーションが湧きますよね。次は優勝を狙います。」
Q
「ヴァレンティーノありがとう。それではグレシーニ・ホンダのアルヴァロ・バウティスタにお聞きします。今回の3位について喜び爆発という感じですね。」
バウティスタ
「ここ1年近くこの感じを味わっていなかったので、たまらないですね。開幕から3回クラッシュしてますからね。カタールでは戦闘力があったのに最終周で転倒、オースティンとアルゼンチンでは予選でも本戦でも問題があって転倒、ヘレスではようやく調子が戻って完走。ル・マンでは練習走行の段階からフィーリングよくて、ほとんど問題らしい問題が出なかったんです。今回は表彰台が狙えるかもと思いました。とにかく序盤は集中して落ち着いて走るように心がけました。自分より遅いライダーがオーバーテイクをしかけてきましたが、最後の最後まで集中して走ったことで表彰台に繋がりました。次のレースに向けて大きな自信となりました。」
Q
「サッカーリーグも次のムジェロでチャンピオンズリーグを迎えますが、今回の表彰台はあなたにとって大きな喜びが連続という感じですね。」
バウティスタ
「そうですね。(笑)今週は完璧なレースでした。」
Q
「次のムジェロであなたが表彰台にまた入れば、本当に最高の結果となりますね。バウティスタありがとうございました。それではジャーナリストからの自由質問に移ります。」
Q
「3人に質問です。今回ブリヂストンはエッジグリップを強化したタイヤを投入しました。実際の感想はどうですか?」
マルケス
「今回のタイヤはエッジ部分がどれだけソフトなのかわかりませんが、あまり違いは感じませんでした。」
ロッシ
「今やタイヤの割り当てが非常に重要なんです。特にリヤがね。リヤは今回ブリヂストンが持ち込んだものはかなりハードなものとエッジが自分には柔らかすぎるものでした。出来れば中間くらいのものが良かったんですが。ただ、安全の面から言うと今回はフロントもかなりプッシュできる良いタイヤでした。ブリヂストンはいい仕事をしたと思いますよ。」
バウティスタ
「去年のものと比べるとだいぶ違いますね。バレンティーノも言っていたようにフロントの安全性という部分が良いですね。我々ライダーにとって安全なタイヤがやはりいちばん望ましいですから。」
Q
「バレンティーノ 今回確かにブレーキでミスが有りましたが、ブレーキングが非常に強力でしたね。新しいシャーシがやはり良い影響をもたらしているのですか?」
ロッシ
「シャーシによるものかどうかはわからないですね。確かに少し改善はされているとは思います。ただこのトラックの場合はタイヤの影響のほうが大きいですね。ヘレスではマルケスとのブレーキングの差は非常に大きかったんですが、今回はかなり接近できていました。」
Q
「バレンティーノとバウティスタに質問です。マルケスがこうも簡単に勝っているのを見るのはどんな気分ですか?」
ロッシ
「個人的にはあまり気にしていないです。今シーズンは自分も強いライダーとして走れていますし、2、3年前の酷いリザルトを考えると自分自身には満足してますよ。マルケスがここまで強いというのは刺激になりますよね。常に100%以上の力を出して走らないと行けないわけですからね。」
バウティスタ
「彼のようなライダーが同じカテゴリーにいるというのは刺激になりますね。将来的には1つか2つぶんのコーナーくらいは彼に食らいついて走りたいものです。(笑)」
Q
「マルケスに質問です。バレンティーノやバウティスタが言っている内容、それ以外のライダーの言葉を色々と聞いていると思いますが、どう思っているんですか?」
マルケス
「他のライダーからの評価というのは興味深いですよね。こういったコメントがバレンティーノやバウティスタ、ロレンゾ、ペドロサといった尊敬しているライダーから聞けるというのは。ムジェロではバレンティーノは非常に強いと思います。まるで22の頃に戻ったようにね(笑)みんな自分とチームが簡単に勝っているようにボックスの外からは思っているかもしれませんが、ボックスの中では物凄くハードに練習の段階から常に限界ギリギリで頑張っているんですよ。」
Q
「バレンティーノとマルケスに質問です。ロレンゾの不調の原因は何だと思いますか?」
ロッシ
「自分とロレンゾでは完全にシチュエーションが違うというのは言えます。自分は表彰台にも何度も上り、マルケスの後ろで走っている。これは受け入れられる結果です。マルケスと勝負出来るという自信もあるしリラックスしてレースが出来ています。ロレンゾの場合、とにかく勝ちたいんだと思います。去年は彼は素晴らしい走りを何度かしていました。チャンピオンシップで見ても良い結果でしたし、ここ数年のキャリアで最高の走りをしていました。今年はマルケスが経験を積んで速くなり、ホンダのマシンもヤマハよりも速い。彼にとってはマルケスに勝つということが不可能とは言わないまでも、かなり難しいことだと映っているはずです。こういった状況が彼のフラストレーションの元だと思います。」
マルケス
「自分からすると、バイクで速く走ろうとしたら楽しまないといけないと思うんですよ。ヴァレンティーノが言うように彼もバイクに乗ることを楽しんでいるし、楽しんでいると速く走れるんですよ。ロレンゾは今苦しんでいると思うんですが、また調子を取り戻せば強力なライバルになると思います。ただ、バイクの上で楽しんでいないのであれば不可能でしょうね。」
Q
「マルケス、今日は数多くのオーバーテイクをしましたが、どのオーバーテイクが一番困難でしたか?」
マルケス
「バレンティーノですね。(笑)正直にいうとどれが難しいかはよくわからないですね。というのも全員同じ場所で抜いていましたから。どれも同様に難しかったですよ。(※横で聞いていたロッシ「どこ?」マルケス ジェスチャー交えながら「あそこ。」ロッシ 手のジェスチャーで「ああ、あのシケインね(笑)」)
Q
「1周めのミスのあと、ピットボックスからの指示でトップとの差がどれだけというのを見たとき、どう思いました?」
マルケス
「実を言うと、あまり良く見てなかったんですよ。ただひたすらにロッシを見てました。バウティスタやブラドルじゃなく、ロッシを見てました。」
Q
「あの位置から彼が見えたんですか?」
マルケス
「ええ。特に最終コーナーでね。10位で走行していたわけですが、一番速いライダーを見ていましたよ。」
Q
「ヴァレンティーノ マルケスの強さは何だと思いますか?ライダー?それともバイク?」
ロッシ
「ライダーだと思いますよ。ペドロサも凄いライダーですが今日は5位でした。ペドロサは天候だとかセットアップでいつも苦しんでいる印象ですが、マルケスは常にトップにいます。ですからやはりライダーですね。とはいえ、ヤマハに比べるとホンダのマシンのほうがアドバンテージがあることは確かです。でも彼一人だけがそのポテンシャルを絞り出しているんですよ。100%きっちりとね。」
Q
「何人かの頭のおかしい連中が、ホンダのバイクは二輪駆動なんだとか言ってますが、ホンダのバイクの秘密を教えて下さい」(※バウティスタ横から「是非教えてよ。自分のバイクはそんな速くないよ。(笑)」)
マルケス
「秘密があるとしても教えられないです。フロントホイールも駆動しているという事を言っているんですよね?もしそれが本当だったら、ホンダも自分に秘密にしているってことですね(笑)」