気になるバイクニュース。

世界のバイクニュース、MotoGP最新情報、各メーカーの新車情報などを紹介しているブログメディアです。

★MotoGP 2016年からタイヤサプライヤー変更の可能性あり

Sponsored Link

ドルナが海外紙に語ったところによると、レースを面白くするために2016年からタイヤサプライヤーをワンメイク体制から変更する可能性があるとのことです。

 

そもそもの問題はブリヂストン性タイヤの性能の良さ。

※先週のアメリカズGPでは2013年タイヤがサイドウォール凄い事になってましたが。。

それはさておき、【レース終盤までグリップがもってしまうタイヤによって終盤まで最速タイムを更新し続けるようなレース展開は健全ではない。】とドルナは考えているようです。

確かに前回3位に入賞したドヴィツィオーゾ選手なんかは体調不良でペースをセーブしていたために、後半までタイヤが残ってするすると順位を上げていったわけですが、こういう意味でのタイヤマネジメントの匠さがレースの面白さだったりするんで、ある意味歓迎といえば歓迎かもしれません。

しかし、「既存のブリヂストンタイヤの性格に合った車体づくりが出来ているのはホンダとヤマハだけ。」なんて発言もしているので、Ducatiだけに有利な仕組みとかにならないかと、少し心配ではありますが。。

 

f:id:teletele916:20140422203902j:plain

ドルナの狙いとは?

MotoGPにおける6年に渡るブリヂストンのシングルタイヤサプライヤーとしての役割が終わるかもしれない。

 

2014年の終わりにはブリヂストンMotoGPとの契約が終わる為に、2015年以降にその他のメーカーがサプライヤーとして取って代わる、もしくは複数メーカーが参入する体制に移行する可能性が考えられる。

 

スペイン紙のMotociclismoに、ドルナのアロンソ氏が語ったところによると、ドルナは既存のブリヂストンは勿論、ミシュランピレリダンロップと交渉の場を設けているという。

 詳細は明らかにされていないが、ドルナの構想は、一つのレースで使用できるタイヤのバリエーションを増やすことにあるようだ。現在のレースでは2つ程度のコンパウンドからしかタイヤが選べない状況なので、これを打開する狙いがあると見られる。

 

アロンソ氏は「実際問題として、ブリヂストンのタイヤはグリップにしても耐久性にしても非常に優れています。確かに時として開発の方向性が理解しにくいこともありますが。ただ、シングルタイヤサプライヤールールの場合、車両メーカーにも特定の方向性での車体開発を要求することはあります。特に今最も力があるヤマハやホンダが好む方向性でね。」と語っています。(※管理人注 Ducatiには今のBSタイヤは合っていないと暗に語っているようです。)

 

この構想はピレリWSBKで行っているように、各参戦メーカーごとにタイヤサプライヤーがタイヤを用意するという事ではなく、もっと幅広いコンパウンドやタイヤの種類の中からメーカーが選べるようにするということだ。

 

これはロリス・カピロッシも加わっているセーフティーコミッションからの要求でもあるわけだが、ブリヂストンはこれには従うのは難しいという立場を表明している。

 

 ブリヂストンのスコルツ氏はドイツのウェブサイトSpeedweek.comにこう語る。

「もし、各レースごとにコンパウンドを一種類増やすと、追加で300本、二種類増やすとなると追加で600本のタイヤを用意する事になります。」

 

たった一種類のコンパウンドを追加するだけでも、その輸送コストが劇的に跳ね上がるということは容易に想像が出来る事であるし、既にブリヂストンは22人のライダー達に無償でタイヤを供給する為に、2000万ユーロものコストを支払っている。

 

後釜はミシュラン

ブリヂストンに変わってタイヤサプライヤーに収まりたいメーカーは多数あるだろうが、2015年シーズンからブリヂストにどこかのメーカーが取って代わるのかというと、当面そういうことはなさそうである。

 

ダンロップのヒルトン氏は「興味は当然ありますが、その為の準備には18ヶ月はかかりますね。」と語る。

 

これは何もダンロップに限った話ではなく、ピレリにせよミシュランにせよMotoGPのタイヤサプライヤーとしてタイヤをシーズンを通して供給するとなると、これだけの時間が契約から準備において必要となるようだ。

 

ブリヂストンとドルナとの契約は2015年までは延長される見通しであるが、これは即ち、ブリヂストンに変わってタイヤサプライヤーとなるタイヤメーカーは、2016年からのハードウェア、ソフトウェアが統一されたルールの元に、シーズンを開始することを意味する。

 

パドック内の噂としては、ブリヂストンの後釜となるのはミシュランではないのか?というものがある。実際にミシュランはイタリアのヴァレルンガサーキットで、16.5inchのスリックタイヤのテストを進めている。

 

とはいえ、近年のMotoGPマシンがどういったものなのかについて知識がないメーカーが、シリーズを通してタイヤを供給するとなると、その影響は大きい。

ミシュランにせよダンロップにせよ、MotoGPからは2008年以降遠のいているわけであるし、当時、本当に戦闘力のあるタイヤを供給できていたのはミシュランだけであった。

 

しかしながら、”タイヤのパフォーマンスの低下”をタイヤサプライヤーの変更により求めているのは、ドルナ自身のようなのだ。勿論、安全性に関しては妥協すべき点ではないことは誰の目にも明らかであるが、【タイヤのグリップ自体を引き下げることで、ライダーがレース終盤にかけてのタイヤマネジメントまでをも戦略として考えなければならなくなることにより、レースが面白くなる】という効果をドルナは狙っているようだ。

 

現在のブリヂストンのタイヤの場合、レース終盤までタイヤがグリップしてしまい耐久性もあるため、ライダーは終盤まで最速ラップに近いタイムで走行することが出来る。

これでは、こういった面白さは発生しない。

 

どのような決定がなされるにしても、この話合いはまだまだ始まったばかりだ。

結論が出るには数ヶ月を要するだろう。

 

(情報元 asphaltandrubber.com