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★MotoGP2014 アメリカズGP ロレンゾのジャンプスタートはなぜ起きた?

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ロレンゾのジャンプスタートとマルケスの独走ばかりが目立ったアメリカズGPですが、ジャンプスタートの考察が詳しく出ています。
 
 
昨年はマルケスが独走し、そのペースに着いて行けたのはペドロサただひとりであった。今年ロレンゾは、カタールでの単独転倒によりさらに厳しい状態でのチャレンジとなった。ポイントで独走するマルケスを追うためにも、二回目のノーポイントは何としても避けねばならないという精神状態で挑んだのが今回のレースだった。
 
その精神状態に加えて、ロレンゾのいつものペースを崩したのは「いつもよりも多くバイザーついた虫」だった。
 
そこで彼は、より良好なスタートを切るために視界をクリアにするべくティアオフフィルムを一枚剥がした。
 
ロレンゾがティアオフを剥がしている最中にオフィシャルがコース上から急いで立ち去り、ロレンゾが再び見上げた時に"シグナルが切り替わり"、彼はスタートした。
 
ただ不幸にもロレンゾが見たシグナルの切り替わりはoffからonのライトで、通常のスタート時の合図であるonからoffでは無かった。

 

 
ロレンゾのジャンプスタートは他のライダーを困惑させ、あやうく彼について行きそうになったライダーもいた。
 
マルケスは最初「またスタートに失敗した!」と思ったようだが、ロレンゾが首を振っているのを見て、ロレンゾのミスだと悟ったようだ。
 
ロレンゾはライドスルーペナルティーを課され、10位6ポイントという結果に終わった。
シーズンはまだ長く、16レース、400ポイント分ある。
 
彼もチームもまだ何が起こるかはわからないとしているが、上位2台のレプソルホンダと3位の間には20秒ものギャップが存在する。シーズンを通してこのギャップを埋めるのは容易では無いだろう。
 
他の選手と上位2台レプソルホンダの圧倒的な戦闘力の違いは何か?答えは「ハードタイヤで走れる車体か否か?」という点だ。
 
上位につけていたロッシもイアンノーネも、ブラッドリー•スミスも、エスパロガロも、全て、後半のタイヤの磨耗に苦しんで順位を下げていった。
 
レースは終盤には完全にタイヤの磨耗度合いの勝負となった。3位を獲得したドヴィツィオーゾは、レースウィーク中体調を崩していたせいもあり、自身の体調として最初からプッシュするにはアメリカズGPはあまりにも過酷だということで体力の温存をしていたわけだが、結果的にそれがタイヤをマネージメントすることに繋がり、後半になってもそれほどペースを落とさずに走行出来たわけだ。
 
独走したマルケスにしても、最終コーナーのブレーキングでジャックナイフ状態になって、あわやレースウィーク中に積み上げてきた結果をすべて無にするところだった。
 
マルケスは今回のレースで2連続の優勝となり、ポイントランキングを独走している。
 
なお、リヤタイヤの振動でピットインしたクラッチローは、その後の転倒により、右手を脱臼している。